EZバーを買おうと決めたものの、種類が多すぎてどれを選べばいいのか迷っていませんか。
EZバーは持ち手が波打った形状のバーベルシャフトで、手首や肘への負担を抑えながら腕を鍛えられる器具です。ただし選ぶときに最初に決めるべきなのは、メーカーでも価格でもありません。シャフト径が28mmか50mmか、つまり手持ちのプレートの穴径に合うかどうかです。ここを間違えると、届いた瞬間にプレートが入らず買い直しになります。
逆にいえば、穴径さえ確定すれば候補は一気に半分に絞れます。あとは形状と固定方法を決めるだけで、買うべき1本にたどり着けるということです。
この記事では、EZバーのおすすめ10選を28mm・50mmの2グループに分けて紹介します。あわせて、穴径からの絞り込み方、見落としがちなバー本体の重さの扱い方、購入後に取り組める6種目、そして自宅に置くときの床・音・保管の注意点まで解説しました。
読み終えるころには、自分が買うべき1本が具体的な商品名で決まっているはずです。まずは、EZバーがどんな器具なのかを整理するところから始めましょう。
EZバーとは?Wバー・イージーバーとの呼び方の違い

EZバーとは、持ち手の部分が波状に曲がったバーベルシャフトのことです。長さは120cm前後が主流で、両端にプレート(重り)を差して使います。
まず、呼び名の混乱を解いておきましょう。「EZバー」「Wバー」「イージーバー」「カールバー」は、いずれも同じものを指します。EZは英語のeasyが語源で、その和訳が「イージーバー」。持ち手の形がアルファベットのWに似ていることから「Wバー」とも呼ばれます。通販サイトで検索するときは、どの呼称でもほぼ同じ商品群がヒットすると考えて問題ありません。
なお、この記事では表記を「EZバー」に統一します。
EZバーがストレートバーより手首・肘に優しい理由
腕をだらんと下ろした状態で手のひらの向きを確認してみてください。手のひらは真正面ではなく、やや内側を向いているはずです。これが前腕の自然な角度になります。
ところがストレートバーを握ると、持ち手が一直線なので手首を強制的に外へひねった状態でトレーニングすることになります。この角度の無理が、アームカール中の手首や肘の痛みを生む原因です。
EZバーは持ち手に最初から角度がついているため、前腕の自然な向きのままバーを握れます。関節にかかる余計なストレスが減るぶん、負荷が狙った筋肉に集中しやすくなるというわけです。
ジムでストレートバーのバーベルカールをすると手首が痛むのに、EZバーに持ち替えた途端に痛みが消える。この体験をした人は多いはずです。実際、EZバーを買った人の口コミで最も多いのが「手首が痛くなくなった」という声でした。EZバーは筋肥大の魔法の道具ではなく、痛みで中断していた種目を再開させるための道具と捉えるのが正確でしょう。
Wタイプ・EZタイプで得意な種目が変わる
ひとくちにEZバーといっても、曲がり方には大きく2種類あります。ここを理解しておかないと、買ってから「やりたかった種目がやりにくい」という事態になりかねません。
- Wタイプ:持ち手全体がなだらかに波打つ形状。カーブが緩やかなぶん、ワイド・スタンダード・ナローと持ち幅を変えやすく、種目を選ばない万能型です
- EZタイプ(カールタイプ):中央のくぼみが深く、左右の傾斜が急な形状。手を縦向きに近づけて握れるため、ハンマーカールやリバースカールで威力を発揮します
迷ったらWタイプを選んでください。1本目のEZバーはWタイプが無難です。EZタイプはナローグリップが取りづらく、ナローベンチプレスなどには向きません。1本で幅広くこなしたいなら、汎用性の高いWタイプに軍配が上がります。
逆に、すでにストレートバーを持っていて「カール系の種目だけを補強したい」という目的が明確なら、EZタイプを選ぶ価値は十分にあるでしょう。
EZバーの選び方|まず「手持ちプレートの穴径」から決める
EZバーの選び方を7つのポイントに整理しました。ただし、優先順位は横並びではありません。最初のひとつが決まらないと、残り6つを検討しても意味がないという構造になっています。
シャフト径28mmと50mmは、プレートの穴径で自動的に決まる
EZバーのプレートを差す部分(スリーブ)の径には、28mmと50mmの2規格があります。そしてこの2つに互換性はありません。28mmのバーに50mm穴のプレートを差せばガバガバで危険ですし、50mmのバーに29mm穴のプレートは物理的に入りません。
したがって、判断は次の順序で行ってください。
- すでにプレートを持っている人:穴の直径を測るか、購入履歴を確認してください。穴径が29mm前後なら28mmのバー、51mm前後なら50mmのバーで確定します。ここに検討の余地はありません
- プレートをこれから買う人:将来ベンチプレスやスクワットまで広げるつもりなら50mm、腕トレーニング中心で完結させるなら28mmを選びましょう
- すでにラックやベンチがある人:既存のバーベルシャフトと規格を揃えてください。プレートを共用できないと、プレートを2セット買う羽目になります
28mmは日本の家庭用として最も普及している規格で、バー自体も軽く安価です。一方の50mmはジムや競技で使われる国際規格で、頑丈なぶん高価かつ重量があります。
なお、まれに26mmや24mmといった特殊径の商品も流通しています。安さに惹かれて手を出すと汎用プレートが使えず後悔するため、28mmか50mm以外は候補から外すのが賢明です。
バー本体の重さ(約5〜10kg)を総重量に足して考える
意外と見落とされがちなのが、バー本体の重さです。実際に持ち上げる重量は「バー+プレート」の合計になります。
目安は次のとおりです。
- 28mm・レギュラー:約4.5〜6.5kg
- 50mm・オリンピック:約9〜10kg
たとえば28mmのバー(6kg)に5kgプレートを2枚つければ合計16kgです。ここで注意したいのが、50mmのバーは何も付けない状態ですでに10kg近いという点。カールを10kgから始めたい初心者が50mmのバーを買うと、最も軽い状態がすでに上限、という状況になってしまいます。
ジムのEZバーが何kgか分からないままトレーニングしている人も少なくありません。自宅に導入するなら、まずバー単体の重さを把握しておきましょう。そこがあなたの重量設定のスタートラインになります。
プレートの固定方法はスプリング式・スクリュー式・ロック式の3種類
プレートを留める金具はカラーと呼ばれ、方式によって着脱の手間と固定力が変わります。
- スプリング式:バネで挟むだけなのでワンタッチ。ジムで主流の方式ですが、長期使用でバネが弱くなることがあります
- スクリュー式:ネジを回し込んで固定します。強度が高く長持ちする反面、プレート交換のたびに回す手間が発生します
- ロック式(ハードロックカラー):全周から圧着して留める方式。固定力と着脱性のバランスに優れます
ここは「プレート交換の面倒くささ」がトレーニングの質を左右すると考えて選んでください。交換が億劫だと、種目ごとに重量を変えるのをやめてしまい、いつまでも同じ重さで惰性のトレーニングを続けることになります。頻繁に重量を変える人ほど、着脱の速い方式を優先すべきでしょう。
ローレット加工の有無で握りやすさと滑りにくさが変わる
ローレット加工とは、グリップ部分に刻まれた細かい凹凸のことです。手のひらが引っかかることで、汗をかいてもバーが滑りにくくなります。
刻み方には縦・横・斜めが交差するダイヤモンド型と、直線型があります。滑り止め効果はダイヤモンド型のほうが高めです。
ただし、ローレットが深いバーは手のひらに食い込んで痛いという副作用もあります。ジムで種目をこなしていくうちに、手のひらの付け根が赤くなった経験はないでしょうか。高回数のカールを続けると、筋肉より先に手のひらが音を上げるのです。滑り止めの効きと握り心地はトレードオフの関係にあるため、深いローレットのバーを選ぶならトレーニンググローブの併用を前提にしておくと安心できます。
耐荷重は自宅用なら150kg、高重量を狙うなら300kgが目安
耐荷重とは、そのバーが安全に支えられる重量の上限です。
腕トレーニング中心の自宅用途なら150kg程度あれば十分に足ります。カールで扱う重量はせいぜい30〜40kgなので、実際にはかなり余裕がある計算です。一方、EZバーでナローベンチプレスまで行う場合や、将来的に高重量へ進みたい場合は300kg前後の製品を選んでおくと安心でしょう。
数値に余裕を持たせたい理由は、単なる破損対策ではありません。耐荷重ギリギリで使うとバーがしなり、フォームが崩れます。安全性だけでなく、トレーニングの精度にも直結する項目です。
全長120cmが主流|ラックに掛けたいなら180cm超を選ぶ
市販されているEZバーの全長は、ほぼ120cmで統一されています。腕トレーニングには過不足のない長さです。
ただし、ここに落とし穴があります。120cmのEZバーは、パワーラックやスクワットラックに掛けられません。ラックの支柱の間隔は一般的に110cm前後あり、120cmのバーでは両端の掛かりが数センチしか残らないためです。
ラックにセットして高重量のEZバーカールやナローベンチプレスを行いたいなら、全長180cmを超えるロングタイプが必要になります。該当する製品は市場にごくわずかしかありませんが、この記事の10番目で紹介しています。
逆に、住環境が狭くて120cmの置き場所すら確保できないケースもあるでしょう。その場合はEZバーではなく、可変式ダンベルを検討したほうが現実的です。
バー単体とプレートセット、どちらを買うべきか
EZバーには、バーだけの商品とプレートが付属するセット商品があります。判断基準はシンプルです。
- プレートを1枚も持っていない→ セット商品。規格の不一致が起きず、届いたその日から使えます
- ダンベルやバーベルのプレートがすでにある→ バー単体。同じプレートを共用すれば、置き場所も出費も増えません
セット商品の注意点は、付属プレートの重量構成が粗いことです。5kgや10kgのプレートだけが2枚入っているセットだと、重量の刻みが10kg単位になってしまいます。カールで10kg単位の増量は現実的ではありません。セットを買う場合も、後から1.25kgや2.5kgの小さいプレートを買い足す前提で考えておきましょう。
【28mm・レギュラー】自宅トレーニング向けEZバーのおすすめ5選
ここからは具体的な商品を紹介します。まずは、穴径29mm前後のレギュラープレートに対応する28mm規格のEZバーのおすすめ5選です。
日本の家庭用ダンベル・バーベルの多くがこの規格なので、すでに何らかのプレートを持っている人は、まずこちらを確認してください。
IROTEC レギュラーWバー 径28mm
28mm規格のEZバーを語るうえで避けて通れない、事実上の標準機です。国内のEZバー特集記事を何本読んでも、必ずと言っていいほど名前が挙がります。
全長120cm、重量約6kgという構成は、28mmのEZバーとしてきわめて教科書的な仕様です。持ち手はカーブが緩やかなWタイプで、持ち幅を自由に変えられるため種目を選びません。グリップにはローレット加工が施され、T字型のカラーも標準で付属します。
1本目のEZバーで失敗したくないなら、まずこれを基準に据えてください。他の商品はすべて、このバーとの差分で評価できます。ただし対応プレートは穴径29mmのみで、50mmのオリンピックプレートは使えません。
こんな人におすすめ
- 28mmのプレートをすでに持っている人
- EZバー選びで冒険したくない人
- 1本で腕から肩まで幅広くこなしたい人
| おすすめ度 | ★★★★★ |
|---|---|
| 価格 | 5,400円前後 |
| シャフト径 | 28mm(レギュラー) |
| 全長/重量 | 120cm/約6kg |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | ローレット加工/T字カラー付属/対応プレート穴径29mm |
IROTEC レギュラースーパーカールバー
ひとつ前のレギュラーWバーと同じメーカーが出している、EZタイプのバーです。両者を並べると、WタイプとEZタイプの違いが一目で分かります。
最大の違いは中央のくぼみの深さにあります。傾斜が急なぶん手を縦向きに近い角度で握れるため、ハンマーカールやリバースカールの持ちやすさが段違い。とくにリバースカールは、ストレートバーだと手首が窮屈になりがちな種目なので、恩恵を実感しやすいでしょう。
全長は約123cmとやや長め、重量は約6.5kg。グリップはローレット加工仕上げで、着脱の速いスプリング式カラーが付属します。一方でナローグリップは取りにくいため、ナローベンチプレスまで狙うなら前述のWバーを選んでください。
こんな人におすすめ
- カール系の種目を集中的に攻めたい人
- すでにストレートバーを持っていて、腕トレーニングだけ補強したい人
- プレート交換の手間を減らしたい人
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 価格 | 6,300円前後 |
| シャフト径 | 28mm(レギュラー) |
| 全長/重量 | 約123cm/約6.5kg |
| 形状 | EZ(カール)タイプ |
| 特徴ポイント | ローレット加工/スプリング式カラー付属/ハンマーカール向き |
IROTEC ブラックレギュラーWバー 径28mm
1番手で紹介した定番のレギュラーWバーに、QPQ加工という表面処理を施した上位版です。同じIROTECの28mmバーでありながら、質感と耐久性がひとつ上のグレードに引き上げられています。
QPQ加工とは、金属の表面に硬い酸化皮膜を形成する処理のことです。この皮膜のおかげで硬質クロームメッキよりも耐摩耗性・耐食性に優れ、汗をかいても錆びにくいのが特徴。皮膜の色が黒に近いため、シャフト全体が精悍なブラック仕上げになります。器具の見た目にこだわりたい人には、この一点だけでも選ぶ理由になるでしょう。
寸法は全長120cm、径28mm、重量約6.3kgと標準的なWタイプ。グリップはローレット加工仕上げで、持ち幅を変えれば種目も選びません。対応プレートは穴径29mmのレギュラータイプのみで、50mmのオリンピックプレートは使えない点だけ確認してください。
こんな人におすすめ
- 定番の信頼性はそのままに、質感にもこだわりたい人
- 汗をかきやすく、シャフトの錆が気になる人
- 黒で統一された器具で部屋の雰囲気を引き締めたい人
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 価格 | 11,000円前後 |
| シャフト径 | 28mm(レギュラー) |
| 全長/重量 | 120cm/約6.3kg |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | QPQ加工で高耐食・黒仕上げ/ローレット加工/対応プレート穴径29mm |
FIELDOOR バーベル Wシャフト 120cm
28mm規格のEZバーのなかでも、価格の安さが際立つ1本です。とりあえずEZバーを試してみたい層の受け皿になります。
特筆すべきは、ゆるみにくいハードロックカラーが2個標準で付いてくること。安価な製品ほどカラーが別売りだったり品質が怪しかったりしがちですが、この価格帯でロック式が付属するのは素直に評価できます。トレーニング中にプレートがずれる不安を抱えずに済むでしょう。
全長120cm、シャフト径28mm、重量は約5.5kgとやや軽め。バーが軽いぶん、総重量を細かく設定しやすいという利点もあります。カール10kgから始めたい初心者にとって、この0.5kgの差は意外と効いてくるものです。
こんな人におすすめ
- 予算を抑えてEZバーを導入したい人
- 軽い重量から段階的に始めたい初心者
- プレートのずれが不安な人
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 価格 | 4,000円前後 |
| シャフト径 | 28mm(レギュラー) |
| 全長/重量 | 120cm/約5.5kg |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | スチール製/ハードロックカラー2個付属/軽量で重量設定しやすい |
POWER ARMOR レギュラースクリューWバーアイアン26KGセット
バー本体とプレートがまとめて手に入る、セット商品です。プレートを1枚も持っていない人にとっては、これ以上ないほど話が早い選択肢になります。
内容は約6kgのWバー1本と、10kgのアイアンプレート2枚。合計26kgからスタートできる構成です。規格の不一致という最大の失敗を、そもそも起こしようがないのがセット商品の本質的な価値でしょう。バーとプレートを別々に買って穴径を確かめる手間が丸ごと消えます。
固定は初心者でも扱いやすいスクリュー式。ただし重量の刻みが10kg単位なので、細かく増量したくなったら1.25kgや2.5kgのプレートを買い足してください。
こんな人におすすめ
- プレートを1枚も持っていない人
- 規格の相性を確認するのが面倒な人
- 届いたその日からトレーニングを始めたい人
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 価格 | 11,000円前後 |
| シャフト径 | 28mm(レギュラー) |
| 全長/セット重量 | 120cm/合計26kg(バー約6kg+10kg×2枚) |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | プレート付属/スクリュー式 |
【50mm・オリンピック】高重量に対応するEZバーのおすすめ5選
続いて、穴径51mm前後のオリンピックプレートに対応する50mm規格のEZバーのおすすめ5選を紹介します。
すでにオリンピック規格のバーベル環境がある人や、将来的に高重量へ進みたい人が対象です。ただし前述のとおり、バー本体だけで9kg前後あるため、軽い重量から始めたい人には不向きという点は忘れないでください。
TEEMOO バーベルシャフト 120cm 50mm オリンピックWバー
50mm規格は高価という常識を、真正面から崩しにきた製品です。他のオリンピックEZバーの半額以下という水準で流通しています。
安いから華奢というわけでもありません。ソリッドスチール製で耐荷重は225kg、電気メッキ処理により防錆性も確保されています。グリップの1.5mmダイヤモンドローレット加工は、深すぎず浅すぎない絶妙な設定。滑り止めは効くのに手のひらが痛くなりにくいという、握り心地との両立を狙った仕様です。プレートを留めるスプリングリングも2個付属します。
グリップ部の直径は28mm、スリーブが50mmという構成なので、握った感触は28mmのバーと変わりません。50mm環境への入口として、まず検討したい1本といえるでしょう。
こんな人におすすめ
- 50mmのオリンピックプレートを持っている人
- 50mm規格を予算を抑えて導入したい人
- ローレットで手のひらが痛くなるのが苦手な人
| おすすめ度 | ★★★★★ |
|---|---|
| 価格 | 5,400円前後 |
| シャフト径 | スリーブ50mm/グリップ28mm |
| 全長/耐荷重 | 120cm/225kg |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | 1.5mmダイヤモンドローレット/電気メッキ処理/スプリングリング2個付属 |
IROTEC オリンピックWバー 径50mm カラー付
28mmの定番を出しているIROTECによる、50mm版のEZバーです。ブランドを揃えたい人にとっては自然な選択肢になります。
寸法設計が明確なのが特徴で、全長120cmのうちグリップ内寸が82.5cm、プレートスリーブが片側17.5cm。グリップ内寸が公開されている製品は意外と少ないので、ワイドグリップを取りたい人は事前に確認できて安心でしょう。重量は9.7kgとオリンピック規格らしい数値です。
グリップはローレット加工仕上げで、カラーも付属します。国内メーカーならではのサポート体制も含め、長く使うことを前提にするなら候補から外せません。なお穴径28mmのレギュラープレートは使用できないため、規格の確認は必須です。
こんな人におすすめ
- すでにIROTECで器具を揃えている人
- グリップ幅を事前に把握しておきたい人
- 国内メーカーの安心感を重視する人
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 価格 | 12,100円前後 |
| シャフト径 | 50mm(オリンピック) |
| 全長/重量 | 120cm/9.7kg |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | グリップ内寸82.5cm/スリーブ17.5cm/ローレット加工/カラー付 |
RITFIT オリンピックWバー
耐荷重300kgという数値を掲げる、本格志向のEZバーです。腕トレーニングだけで終わらせるつもりがない人向けの1本になります。
高品質鋼材にクロムコーティングを施し、スリーブには真鍮ブッシングとベアリングを内蔵。プレートを差した状態でスリーブが滑らかに回転するため、手首の回旋を妨げずカール動作を最後まで通せます。安価なバーで回転しないスリーブに手首を持っていかれた経験がある人なら、この差は理解できるはずです。
グリップはダイヤモンド模様のナーリング仕上げ。全長約120cm、重量9kg、スリーブ長20cmという構成です。カラーバリエーションが8色と豊富なのも珍しく、部屋に置く器具の見た目にこだわりたい人には嬉しい設計でしょう。
こんな人におすすめ
- 将来的に高重量へ進みたい人
- スリーブの回転にこだわりたい人
- 器具の色や見た目も選びたい人
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 価格 | 12,500円前後 |
| シャフト径 | スリーブ50mm/グリップ28mm |
| 全長/耐荷重 | 約120cm/300kg |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | 真鍮ブッシング+ベアリング/クロムコーティング/カラー8色展開 |
KETTLEBELLKON オリンピック EZバー
ケトルベル魂の名前で知られるブランドが展開する、オリンピック規格のEZバーです。この価格帯としては珍しく、スリーブにベアリング仕様を採用しています。
全長は標準的な120cm、重量は約9kg。プレートの取り付け部はベアリング仕様でスムーズに回転します。シャフトには防錆用の油が塗布されているため、届いたら乾いた布で拭き取ってから使い始めてください。この油を知らずに握ると手がぬるつくので、最初の一手間だと考えておきましょう。
グリップ部分の直径は28mmで、握り心地はレギュラーバーと同等です。留め具とプレートは付属しないため、別途用意する必要があります。この点だけは購入前に押さえておいてください。
こんな人におすすめ
- 50mm規格をほどよい価格で揃えたい人
- すでにオリンピック用のカラーを持っている人
- 回転機構は欲しいが、最上位クラスまでは求めない人
| おすすめ度 | ★★★☆☆ |
|---|---|
| 価格 | 11,400円前後 |
| シャフト径 | スリーブ50mm/グリップ28mm |
| 全長/重量 | 約120cm/約9kg |
| 形状 | Wタイプ |
| 特徴ポイント | ベアリング仕様/防錆油塗布/カラー・プレートは別売り |
Rep Fitness ラッカブルEZカールバー
この記事で唯一、パワーラックに掛けられるEZバーです。商品名のラッカブルは「ラックに載せられる」という意味で、そこがこのバーの存在意義になります。
全長188cm、シャフト長130cm。一般的な120cmのEZバーではラックの支柱に届かず、床から持ち上げるしかありません。このバーならラックのセーフティにセットできるため、高重量のナローベンチプレスやスカルクラッシャーを安全に追い込めます。潰れても逃げ道があるという安心感は、扱える重量を確実に押し上げてくれるでしょう。
シャフト径30mm、スリーブ50mm、重量15.9kg。スリーブにはニードルベアリングとブラスブッシングを搭載し、ハードクロム仕上げで錆にも強い仕様です。ローレットは中程度の深さで、グリップ力と握り心地を両立しています。ラックを持っていない人には長さが完全に無駄になるため、そこだけは注意してください。
こんな人におすすめ
- パワーラックやスクワットラックを持っている人
- EZバーで高重量のプレス系種目を行いたい人
- 一生モノの器具として長く使いたい人
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 価格 | 29,900円前後 |
| シャフト径 | スリーブ50mm/シャフト30mm |
| 全長/重量 | 188cm(シャフト長130cm)/15.9kg |
| 形状 | EZ(カール)タイプ |
| 特徴ポイント | ラック掛け対応/ニードルベアリング+ブラスブッシング/ハードクロム仕上げ |
EZバーのおすすめトレーニング6種目|買ったあとの使い道
EZバーはカール専用の器具だと思われがちですが、実際にはもっと広く使えます。ここでは代表的な6種目を紹介しましょう。
1本のバーでこれだけの部位を回せると分かれば、購入後に持て余す心配もなくなります。
EZバーカール|上腕二頭筋
EZバーの主役といえる種目です。バーを肩幅程度で握り、肘を体の横に固定したまま、肘を支点に弧を描いてバーを持ち上げます。
ポイントは、バー中央の山が上を向くように構えること。持ち上げきった位置で肘がわずかに前へ出るくらいのほうが、上腕二頭筋の収縮を感じやすくなります。反動を使わず、下ろす動作をゆっくり行うのがコツです。
リバースカール|前腕・上腕筋
手の甲が上を向くように順手で握って行うカールです。上腕二頭筋の奥にある上腕筋と、前腕に効きます。
ストレートバーだと手首が平行になって握りにくいのですが、EZバーなら角度がついているぶん自然に構えられます。EZバーの恩恵が最も分かりやすい種目といっていいでしょう。カールより扱える重量は落ちるので、軽めから始めてください。
スカルクラッシャー|上腕三頭筋
ベンチに仰向けになり、額に向かってバーを下ろしていく種目です。物騒な名前のとおり、真上ではなく額の方向へ下ろすのがポイントになります。
肘の位置を動かさず、前腕だけを曲げ伸ばしする意識で行ってください。ダンベルで行うフレンチプレスより左右のブレが出にくく、狙った刺激を入れやすいのが利点です。
ナローベンチプレス|上腕三頭筋
手幅を狭めて行うベンチプレスで、大胸筋の内側と上腕三頭筋を同時に狙えます。
ストレートバーのナローベンチプレスは手首への負担が大きい種目ですが、EZバーなら角度がついているぶん負担を抑えられます。ただし前述のとおり、この種目はWタイプでないと手幅を狭められません。EZタイプでは実施が難しいので注意してください。
アップライトロウ|三角筋・僧帽筋
バーを体の前で持ち、肘から引き上げるように鎖骨あたりまで持ち上げる種目です。肩の三角筋と僧帽筋に効きます。
肩関節に負担のかかりやすい種目なので、無理な高さまで引き上げないことが大切です。肘が肩の高さを超えないところで止めると覚えておきましょう。
ベントオーバーロウ|背中
上体を前傾させ、バーをお腹に向かって引きつける種目です。広背筋や僧帽筋といった背中の筋肉を鍛えられます。
EZバーは120cmと短いため、長いバーベルより取り回しが楽です。ただし高重量を扱う種目なので、耐荷重に余裕のあるバーで行ってください。背中が丸まらないよう、胸を張った姿勢を最後まで維持しましょう。
EZバーを自宅に置くときの注意点|床・音・保管
EZバーはプレートを付ければ20kgを超える鉄の塊です。ジムと違い、自宅にはそれを受け止める設備がありません。
買ってから後悔しないために、置き場所の話もしておきましょう。器具選びより先に環境を整えないと、結局トレーニングが続きません。
床の保護にはトレーニングマットを併用する
フローリングに直接バーを置けば、それだけで傷がつきます。うっかり手を滑らせて落とせば、傷どころか床がへこむこともあるでしょう。
トレーニングマットを敷いておけば、床の保護と防音を同時に解決できます。100kgを超えるような重量を扱わないのであれば、極端に高硬度・高価なマットは必要ありません。EZバーとセットで最初から予算に入れておくのが現実的です。
立てかけ収納は転倒に注意|スタンドがあると安全
120cmのEZバーは、部屋の隅に立てかけて保管している人が多いはずです。省スペースではありますが、リスクもあります。
プレートを付けたまま立てかけると重心が高くなり、ちょっとした振動で倒れかねません。倒れた先に人や家具があれば大事故です。保管時はプレートを外すのを習慣にしてください。器具が増えてきたら、バーベルスタンドの導入も検討する価値があります。
集合住宅では下ろす動作と時間帯に配慮する
マンションやアパートでEZバーを使う場合、音の問題は避けて通れません。
最も響くのは、セット終了後にバーを床へ置く瞬間の衝撃音です。マットを敷いていても、鉄が床を打つ振動は下階に伝わります。疲れきった最後の1回でも、バーは投げずに静かに下ろしましょう。深夜や早朝のトレーニングを避けるだけでも、トラブルの多くは防げます。
EZバーのおすすめに関するよくある質問

最後に、EZバーの購入前によく挙がる疑問をまとめました。
EZバー単体の重さはどれくらい?
28mmのレギュラータイプで約4.5〜6.5kg、50mmのオリンピックタイプで約9〜10kgが目安です。
ただしメーカーによって差があり、同じ規格でも1kg以上違うことは珍しくありません。総重量を正確に把握したいなら、商品ページの重量表記を必ず確認してください。
ジムに置いてあるEZバーは何kgですか?
施設によって異なりますが、10kg前後のものが多く、なかには12.5kgのバーを置いているジムもあります。
ジムでのカール重量を自宅で再現したいなら、まず通っている施設のバーに刻印された数字を確認しておきましょう。ジムのバーが10kgで自宅のバーが6kgなら、プレートを4kg分多く足す計算になります。
女性や初心者でもEZバーは使えますか?
問題なく使えます。むしろ手首を痛めやすい人ほど、EZバーの恩恵は大きいでしょう。
ただし規格選びには注意が必要です。50mmのオリンピックタイプはバーだけで9kg以上あるため、軽い重量から始めたい人には重すぎます。初心者や女性は、バーが5〜6kg台の28mmタイプを選んでください。
EZバーでベンチプレスはできますか?
手幅を狭めたナローベンチプレスなら可能です。ただし通常のワイドグリップのベンチプレスには向きません。
理由は2つあります。全長120cmでは手幅を十分に取れないこと、そしてラックに掛けられないため床から起き上がる動作が必要になることです。本格的にベンチプレスをやるなら、180cm以上のストレートバーを別途用意してください。
EZバーとトライセプスバーは何が違いますか?
トライセプスバーは網目状の枠にグリップが渡された形状で、両手が向かい合うように握るバーです。
手首への負担が少ない点はEZバーと共通しますが、握る向きが固定されるため用途が限られます。トライセプスエクステンションやフレンチプレスに特化したい人向けの器具といえるでしょう。1本目に選ぶなら、汎用性の高いEZバーのほうが無難です。
まとめ|EZバーのおすすめはプレートの穴径から絞り込める

EZバー選びは、情報が多すぎて迷子になりがちです。しかし判断の順序さえ間違えなければ、選択肢は驚くほど早く絞り込めます。
この記事の要点を整理しておきましょう。
- 最初に決めるのはシャフト径。手持ちプレートの穴径が29mm前後なら28mm、51mm前後なら50mmで確定します
- 迷ったらWタイプ。カール系に特化するならEZタイプという使い分けです
- バー本体の重さを忘れない。50mmは何も付けずに9kg以上あります
- プレートがないならセット商品。規格の不一致という最大の失敗を回避できます
- ラックに掛けたいなら180cm超。120cmのバーはラックに載りません
28mmで1本目を選ぶなら、定番のIROTEC レギュラーWバーか、カラー2種が付属するSTEADY Ezバー ST129が堅実です。50mm環境なら、価格を抑えられるTEEMOOが入口として優秀でしょう。ラックを持っているなら、Rep Fitnessのラッカブルモデル一択になります。
EZバーは、手首の痛みで諦めていた腕トレーニングを再開させてくれる器具です。まずは手元のプレートの穴を測るところから始めてみてください。そこが決まれば、あなたが買うべき1本はもう半分決まっています。



