ピラティスで期待できる効果は、姿勢が整う・体幹が安定する・体がやわらかくなる・腰や肩の不調が和らぐ・体が引き締まる・気持ちが落ち着くの6つです。お腹や背中の奥にあるインナーマッスルを使い、体を正しい位置で支えて動かす練習をするので、見た目と体の使い方の両方に変化が出やすい運動です。
ただし、体重を大きく落とす運動ではありません。肥満の人を対象にした11の研究をまとめた分析では、週3回ほどを8〜24週続けて、体重が平均2.4kg減ったという結果でした。この記事では、効果ごとの中身と研究でわかっていること、消費カロリー、効果が出るまでの期間と週何回通えばよいか、回数ごとのスタジオの月額までまとめています。
ピラティスで期待できる6つの効果

ピラティスは、20世紀の初めにジョセフ・ピラティスが考えたエクササイズで、負傷した兵士のリハビリに使われたことで広まりました。体を正しく動かすための運動として生まれたため、効果も「体の土台を整える」ことが中心です。
姿勢が整う
ピラティスでは、背骨や骨盤を正しい位置に保ったまま手足を動かします。体を支えるインナーマッスルは、関節や内臓を安定させ、外側の筋肉と一緒に働いて姿勢を保っています。猫背や反り腰など、姿勢のくせが気になる人がまず変化を感じやすいところです。
体幹が安定し、体を支えやすくなる
お腹を薄く引き締めたまま呼吸する「胸式呼吸」を続けるので、呼吸そのものが体幹のトレーニングになります。体幹が安定すると、立つ・歩く・物を持つといった日常の動きで余計な力が入りにくくなります。ほかのスポーツの土台づくりに取り入れる人がいるのも、そのためです。
体がやわらかくなり、関節の動く範囲が広がる
ピラティスは筋肉を伸ばしながら使う動きが多く、背骨を1つずつ曲げ伸ばしする動きもあります。ストレッチだけでは届きにくい、背骨まわりのこわばりをほぐしやすいのが特徴です。体が硬い人でも、できる範囲から始められます。
腰痛・肩こりが和らぐことがある
慢性的な腰痛について、ピラティスの研究をまとめた分析があります。ほとんど何もしない場合と比べると、短い期間で痛みと生活の支障が軽くなったという結果でした。肩こりも、姿勢が整って首や肩に余計な力が入らなくなることで和らぐことがあります。
一方で、ほかの運動と比べてピラティスのほうが痛みが減るとはいえない、という結果も出ています。痛みが強いときや、しびれがあるときは、先に医師に相談してください。
お腹まわりや体のラインが引き締まる
インナーマッスルを使い続けることで、お腹まわりやお尻、内ももなど、普段の生活では使いにくい筋肉に効かせられます。姿勢が整うことも重なって、体重が変わらなくても、見た目の印象が変わることがあります。
呼吸が深くなり、気持ちが落ち着く
ピラティスは、呼吸と動きを合わせて自分の体の動きに集中する運動です。ゆっくり深い呼吸を続ける時間が、仕事や家事で張りつめた気持ちを切り替えるきっかけになります。
ピラティスの効果を研究のまとめで確かめる
スタジオの説明だけでは、どこまで本当に効果があるのかわかりにくいものです。複数の研究を集めて結果をまとめた分析(メタ分析)と、公的な健康情報サイトの説明を表にしました。
| 肥満の人の体重・体脂肪 | 11の研究・393人のまとめ。8〜24週(多くは週3回)続けて、体重が平均2.4kg、体脂肪率が4.2ポイント減った。腹囲は差が出なかった 出典:Wang Y ほか「Pilates for Overweight or Obesity: A Meta-Analysis」Frontiers in Physiology 2021年 |
|---|---|
| 慢性的な腰痛 | ほとんど何もしない場合と比べて、短い期間で痛み(0〜10の尺度で1.6点)と生活の支障が軽くなった。ほかの運動と比べると差は無かった 出典:Miyamoto GC ほか「Efficacy of the Pilates method for pain and disability in patients with chronic nonspecific low back pain」Brazilian Journal of Physical Therapy 2013年 |
| 姿勢を支える筋肉 | インナーマッスルは関節や内臓の安定に働き、外側の筋肉と一緒に姿勢を保つ。インナーマッスルを意識した運動としてピラティスが有名 出典:健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)「インナーマッスル」 |
研究のまとめから言えるのは、ピラティスは体重や腰痛に効果がありうるが、ほかの運動より特別に優れているわけではないということです。ピラティスの強みは、関節への負担が小さく、運動が久しぶりの人でも正しい動きで続けやすい点にあります。
研究の参加者は人数が少なく、結果のばらつきも大きいため、同じ変化がだれにでも出るとは限りません。持病がある人や妊娠中の人は、始める前に医師に相談しましょう。
ピラティスで痩せる?ダイエット効果と消費カロリー
運動の強さは「メッツ」という単位で表します。安静に座っている状態を1として、その何倍のエネルギーを使うかを示した数字です。『身体活動のメッツ(METs)表』(改訂第2版・成人版)の値で、体重50kgの人が1時間行ったときの消費カロリーを計算しました。
| ピラティス(全般) | 2.8メッツ(約140kcal) |
|---|---|
| ピラティス(伝統的なマット) | 1.8メッツ(約90kcal) |
| ヨガ(全般) | 2.3メッツ(約115kcal) |
| ホットヨガ | 3.0メッツ(約150kcal) |
| ストレッチ(ゆったり) | 2.3メッツ(約115kcal) |
ピラティス(全般)は1時間で約140kcalです。週1回なら月に約560kcal、週2回でも約1,120kcalで、ピラティスだけで体重を大きく落とすのは難しいと考えましょう。伝統的なマットのピラティスは1.8メッツで、さらに低くなります。
それでもピラティスがダイエットに役立つといわれるのは、筋肉を使って姿勢が整い、体のラインが引き締まって見えるからです。体重を落としたいなら、食事の見直しとセットで続けるのが近道です。ヨガとの消費カロリーの比べ方はピラティスとヨガの違いでくわしくまとめています。
ピラティスで痩せないときに見直したいこと
- 月に数回しか通えておらず、運動の量が足りていない
- 運動したぶん食べる量が増えている
- 呼吸や体幹への意識が抜け、楽な動きになっている
- 1〜2か月で結果を判断している
研究で体重が減ったのは、週3回ほどを2か月以上続けた場合です。体重の変化を見たいなら、回数と期間を研究に近づけ、食事の記録もつけてみましょう。
ピラティスの効果が出るまでの期間の目安
効果を感じるまでの期間は、目的と通う回数で変わります。研究の多くは8〜24週(約2〜6か月)続けて効果を測っているので、見た目や体重の変化を確かめるなら、まず3か月を1つの区切りにしましょう。
| 1回目〜数回 | お腹を締めた呼吸や、背骨・骨盤の位置を意識できるようになる |
|---|---|
| 1か月ごろ | 正しい動きを覚え、日常の姿勢や体の使い方に意識が向く |
| 2〜3か月ごろ | 姿勢やお腹まわりなど、見た目の変化を確かめる目安(研究の多くは8〜24週で効果を測っている) |
| 半年以上 | 整った姿勢や体の使い方が習慣になる |
体の使い方の変化は早めに、見た目や体重の変化はあとから出てきます。最初の1か月は「正しい動きを覚える期間」と考えると、焦らず続けられるでしょう。
ピラティスの効果を高める頻度は週何回?
週1回(月4回):体の使い方を覚え、姿勢を整える
週1回でも、正しい呼吸と体の支え方を覚え、姿勢を意識するきっかけになります。まずは無理なく続けることを優先したい人に向く回数です。間があいて動きを忘れやすいので、スタジオのない日にマットで5〜10分、習った動きを1つ2つ復習すると効果を感じやすくなります。
週2〜3回(月8回以上):見た目や体重の変化を目指す
体重や体のラインの変化を目指すなら、週2〜3回が目安です。研究で体重が減ったのも週3回が中心でした。前回の感覚が残っているうちに次のレッスンを受けられるので、動きが早く身につきます。
毎日やってもいい?
自宅で行う軽いマットのピラティスなら、毎日でもかまいません。ただ、マシンで負荷の高いレッスンを受けた翌日に筋肉痛が強いときは休みましょう。疲れが残る日は休み、週2〜3回の運動を長く続けるほうが、結果につながりやすくなります。
週1回と週2回でピラティスの月額はいくら変わる?
スタジオに通うなら、回数で月額が変わります。ピラティスのおすすめスタジオ12選で比べた12社のうち、月4回と月8回の両方のプランがある7社の月額を並べました(2026年の各社の公式サイトの情報。入会金などは別)。
| URBAN CLASSIC PILATES | 月4回 9,680円/月8回 11,880円 1回あたり 約2,420円 → 約1,485円(月8回は月4回の1.2倍) |
|---|---|
| pilates K | 月4回 11,220〜13,420円/月8回 15,070〜16,170円 1回あたり 約2,805円 → 約1,884円(月8回は月4回の1.3倍) |
| CLUB PILATES | 月4回 11,990〜17,050円/月8回 21,890〜26,290円 1回あたり 約2,998円 → 約2,736円(月8回は月4回の1.8倍) |
| Repilates | 月4回 14,190円/月8回 23,000円 1回あたり 約3,548円 → 約2,875円(月8回は月4回の1.6倍) |
| Pilates KASANE | 月4回 15,400円/月8回 24,200円 1回あたり 約3,850円 → 約3,025円(月8回は月4回の1.6倍) |
| zen place pilates | 月4回 15,400円/月8回 25,300円 1回あたり 約3,850円 → 約3,163円(月8回は月4回の1.6倍) |
| BDC PILATES | 月4回 16,280円/月8回 29,260円 1回あたり 約4,070円 → 約3,658円(月8回は月4回の1.8倍) |
7社とも、月8回の月額は月4回の1.2〜1.8倍で、回数を2倍にしても月額は2倍にならず、1回あたりは安くなるのがわかります。いちばん上がり幅が小さいのは、予約なしで30分だけ通えるURBAN CLASSIC PILATESでした。週2回以上で効果を確かめたい人は、月8回のプランや通い放題のプランがあるスタジオを選ぶと、1回あたりの負担を抑えられます。
ピラティスの効果を感じにくいときの見直し方
マシンピラティスは効果がない?
マシンピラティスは、ばねの力が動きを支えるので「楽すぎて効いていない」と感じることがあります。実際は、ばねの強さを変えれば負荷を上げられるので、物足りないときはインストラクターに相談しましょう。反対に、体の支えが無いマットのほうが、正しい形を保つのは難しくなります。
筋肉痛になる・ならない
始めたばかりのころは、お腹や内もも、お尻など、普段使わない筋肉が筋肉痛になることがあります。慣れると筋肉痛は出にくくなりますが、筋肉痛が無くても効果が無いわけではありません。体の使い方が身についてきた証拠と考えてよいでしょう。
呼吸と動きを合わせられているか
ピラティスの効果は、お腹を締めた胸式呼吸と動きを合わせることで出てきます。動きの形だけをなぞっていると、インナーマッスルが使えず、ただのストレッチに近くなります。自己流で行き詰まったら、一度スタジオで教わると近道です。
ピラティスの効果を試すならこの2社
効果を確かめるなら、まずは体験レッスンで正しい動きを教わるのが近道です。週2回以上でも月額を抑えやすいURBAN CLASSIC PILATESと、体験が0円のpilates Kなら、少ない負担で始められます。12社すべての比較はピラティスのおすすめスタジオ12選を見てください。
URBAN CLASSIC PILATES|週2回でも月1万円台前半で通える
♥こんな人におすすめ
- 週2回以上通って効果を早く確かめたいが、月額は抑えたい人
- 仕事や家事の合間に、予約なしで30分だけ通いたい人
| レッスンの形式 | マシンとTRXのサーキット・約30分・予約不要 |
|---|---|
| 月4回の月額 | 9,680円(店舗ページの割引価格では8,580円) |
| 通い放題 | 14,080円(1日1回まで。店舗ページの割引価格では12,980円) |
| 体験レッスン | 無料 |
| 店舗数 | 120店舗以上(全国) |
| 男性の利用 | 可 |
マシンピラティスとTRXを組み合わせた、サーキット形式のスタジオです。一人ひとりが自分のペースで動き、インストラクターが回りながら教えてくれます。予約が要らず、1回約30分で終わるので、決まった曜日に時間を取りにくい人でも回数を重ねやすいでしょう。
月4回が9,680円、月8回でも11,880円と、回数を増やしたときの上がり幅が小さいのが特徴です。研究の多くが採っていた「週3回」に近い頻度で通いたい人は、通い放題のプランも選べます。全国120以上の店舗を相互に使え、男性も通えます。
pilates K|体験0円でマシンの効果を試せる女性専用スタジオ
♥こんな人におすすめ
- お金をかけずに、まずマシンピラティスを1回体験したい女性
- インストラクターと同じ動きをするグループレッスンで続けたい人
| レッスンの形式 | マシン(リフォーマー)のグループ・60分 |
|---|---|
| 月4回の月額 | 11,220〜13,420円(店舗により異なる) |
| 通い放題 | プレミアム(毎日2回まで)17,820〜18,920円 |
| 体験レッスン | 0円(60分) |
| 店舗数 | 170店舗以上(全国) |
| 男性の利用 | 不可(女性専用) |
リフォーマーを全店に入れた、女性専用のマシンピラティススタジオです。体験レッスンが0円で、ウェアも用意されているので、ピラティスの効果が自分に合うかを手ぶらで確かめに行けます。
レッスンは60分のグループ制で、店舗は全国に170以上です。月4回のプランのほか、月8回や毎日2回まで通えるプランもあり、続けてみて回数を増やしたくなったときにプランを上げやすいのも続けやすさにつながります。
ピラティスの効果についてよくある質問

ピラティスは週1回でも効果がありますか?
週1回でも、姿勢や体の使い方の変化は期待できます。体重や見た目の変化を目指すなら、週2〜3回が目安です。週1回の人は、自宅で短い時間でも動きを復習すると効果を感じやすくなります。
ピラティスで腹筋は割れますか?
ピラティスはお腹の奥の筋肉を使うので、お腹まわりは引き締まりやすくなります。ただ、腹筋の割れ目が見えるかどうかは、体脂肪の量しだいです。割れた腹筋を目指すなら、食事の管理や筋トレも組み合わせましょう。
ピラティスに向かない人はいますか?
激しく体を動かして汗をかきたい人や、短い期間で体重を大きく落としたい人は、物足りなく感じるかもしれません。腰や首に強い痛みがある人、妊娠中の人は、先に医師に相談してください。
男性でもピラティスの効果はありますか?
あります。ピラティスを考えたのも男性で、姿勢や体幹を整える効果は男性にも同じように期待できます。ただし女性専用のスタジオもあるので、男性も通えるかを申し込む前に確かめましょう。紹介したURBAN CLASSIC PILATESは男性も通えます。
ピラティスとヨガはどっちが効果的ですか?
目的しだいです。姿勢や体幹、お腹まわりを整えたいならピラティス、リラックスや柔軟性を求めるならヨガが向いています。くわしくはピラティスとヨガの違いで比べています。
まとめ|ピラティスの効果は週2〜3回・3か月を目安に確かめよう

ピラティスで期待できるのは、姿勢・体幹・柔軟性・腰や肩の不調・体の引き締め・気持ちの落ち着きの6つです。研究のまとめでは、体重や腰痛に効果がありうる一方、ほかの運動より特別に優れているわけではないこともわかっています。
体の使い方の変化は数回から感じやすく、見た目や体重の変化は週2〜3回を3か月ほど続けて確かめるのが目安です。スタジオに通うなら、月8回にしても月額は2倍にならないので、回数を増やしやすいプランがあるかも比べて選びましょう。スタジオ選びはピラティスのおすすめスタジオ12選から比べられます。



